2013年11月15日金曜日

フロー


お客様からあれこれたくさんの要望を伺い

それを、決められた土地の中で最大限に生かす設計。

このことを考えるとき、私は深いフロー状態に入ります。

「フロー」というのは、
「夢中になって、我を忘れて、何かに取り組んでいる状態」をさします。

ものすごい集中するので、
周りが一切見えなくなり、
聞こえなくなり、
そうすると、神がおりてきたような、
そんな神がかり的な図面が出来上がります。

自分のこの感覚を「フロー」というんだと、初めて知りました。

アメリカのボストン郊外にグリーンバーグという人が創設した
サドベリー・バレー校という学校があります。

この学校は、上から押し付ける教育を一切せずに、
子どもたちに毎日自由を与えます。

朝から晩まで自由に遊んでいいのです。
見学に訪れた人は、みな休み時間かと思うそうです。

今の日本の教育は、
子どもたちを朝から長い時間机に縛り付け、強制します。
つまらない授業に飽き飽きしながら、1日先生の言うことを聞き続けます。
その割に、一向に生きる力は身につきません。

何ででしょう?
実は、こんな風に子どもに我慢させたり、苦痛を与えることは、
成長を止めてしまうことになります。

人は好きなことをして没頭しているときに、自然と「フロー」に入ります。

グリーンバーグがサドベリー校を、
徹底的に遊び尽くさせることを教育方針としているのは、
子どもたちにまず「フロー」を日常的に体験させて、
その状態を習慣化させたかったからです。

遊び尽くした子供は、自然と学びたいという意欲が高まり、
先生と交渉して、自ら授業を企画します。

子どもたちは遊ぶことによって、
いつでも「フロー」に入りやすい体質になっているので、
学習効率は格段に上がります。

実際のところ、小学校六年間で学ぶ算数の内容を、
たった二十四時間程度で完璧に身に着けてしまうのだそうです。

これには驚きました。
六年間縛り付けられて学ぶ内容をたったの1日で身に着けてしまうなんて…

毎日長時間机に座って強制的に勉強をしている子供よりも、
徹底的に遊んで「フロー」を身に着けた子の方が、たとえ勉強時間は短くても、
長い目で見たら学力も高くなってしまうということです。

私は少年時代を神奈川県横須賀市で過ごしました。
夢中になって仲間と遊びました。
このときに、十分に遊び尽くし「フロー」を身に着けたのだと思います。

今こそフローを存分に体験した方がいい子供たちに
これからたくさんの体験させてやりたいと思ってます。


近藤崇



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